美味しいコーヒーを飲むためのポイント〜保存編〜
昨日に引き続き今日もコーヒーの話を。
昨日はインスタント・ドリップコーヒーに関してお話ししたが、自宅でコーヒーを楽しんでいる方の中には、豆を自分で挽くか、あらかじめ挽いた豆を買ってきてコーヒーを淹れている方も多いと思う。
今日はそんな方々のために、コーヒー豆を保存するときに気をつける4つのポイントをお届けしよう。
コーヒー豆の4つの天敵
コーヒー豆にとって、「空気」「光」「温度」「水分」の4つが避けるべき天敵である。
これらによって、急激にコーヒーの風味や味、香りが失われてしまう。
それでは、どうやってその天敵から豆を守るのか?これから1つずつ見ていこう。
空気に触れることで香りと風味が失われる
焙煎したコーヒー豆は空気に触れることで酸化し、香りや風味が落ちる。
空気中に香り成分が発散されることも原因の一つだ。
挽いていない状態で、焙煎から2週間以内に消費するのが好ましい。
挽いている状態であれば、24時間以内には飲んでしまった方が、本来の香りを保てる。
そのため、できれば飲む前に都度引く方が美味しいコーヒーが味わえる。
保存容器は、密閉性の高いものがオススメだ。
これによって、香り成分の発散も抑えることができるので重要だ。
常温で空気に触れた状態であれば2週間だが、包装されたコーヒーの場合は少し異なる。
真空状態の包装や、ワンウェイバルブがついた包装の場合はもっと長期間の保存が可能だ。
しかし一度開けた場合はその時点で酸化は進むし、開封前もできるだけ早いうちに飲むのがいいだろう。
コーヒーも鮮度が命なので、一番美味しく飲むために焙煎した後はすぐに飲むのがオススメだ。
光によっても味は落ちる
意外と知られていないが、焙煎した豆は光に弱い。
日光や蛍光灯の紫外線が、豆に含まれる脂質を酸化させるためだ。
紫外線にさらされた豆は、暗所で保存したものより2倍近く酸化が進むので、必ず遮光性のある容器に保存するようにしよう。
包装された豆の場合は、直射日光は避けて暗所で保存することをオススメする。
温度変化にも敏感なコーヒー豆
温度に関しては気にしなかったり、むしろ冷凍庫などで保存する方も多いかと思う。
しかし、温度も密接にコーヒーのおいしさに関係している。
豆の温度が高くなると、酸化のスピードが上昇する。
温度が10℃上がるだけで酸化速度が2倍になるので、熱を発する電化製品や直射日光などは避けたほうが良い。
温度が低くなると、また別の問題が発生する。反応速度自体は下がるのだが、常温に戻した際に豆の表面に結露が発生する。
水分の項でも説明するが、これによって豆の味や風味が落ちる。
冷凍庫で保存することは、酸化速度が下がるので間違いではない。
しかし常温に戻す際に、結露によって味が落ちることを考えるとオススメはしない。
もちろん結露が発生する前に使えばいいのだが、それでは豆が冷たいままなのでお湯の温度が下がるため、美味しいコーヒーではなくなってしまう。
そのため、コーヒーは常温で保存するのがベストだろう。
水分はコーヒーの味に一番関係する
焙煎したコーヒー豆の水分含有量は約3%ほどなので、非常に水分を吸収しやすい状態だ。
水分を吸うことで、コーヒー豆に含まれる「キナ酸」という成分が分解され、「キナ酸ラクトン」という物質になることで味が落ちる。
そのため、味に関しては水分が一番の敵と言えるだろう。
乾燥した密閉容器に保存し、水回りを避けて保管るのがオススメだ。
夏場や梅雨の時期は湿度が上昇するので、乾燥剤を入れるなどしても良いだろう。
最後に
僕が保存に使っている容器は、こんな感じのフタにパッキンが付いている陶器の容器だ。
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そこまで容量が大きくないものの方が、飲みきれないほどに豆を購入しなくて済むのでいいかもしれない。
せっかく美味しいコーヒーを飲むために豆で購入しているのだから、ぜひ保管方法にもこだわって美味しいコーヒーを飲んでほしいと思う。